ロレックス Rolex デイトナ Daytona 116518LNNG ホワイトシェル文字盤
2023/02/04
ロレックス・スポーツモデルの最上位モデルである「デイトナ」
ロレックス Rolex デイトナ Daytona 116518LNNG 一見して多少でも時計の知識を持っている方であれば“それ”と気づく存在感であるロレックス デイトナモデルであるが、従来のモデルと大きく異なる点といえば「オイスターフレックス ブレスレット」であろう。
従来の 18K などのゴールドのモデルにおいては、「デイトナ」は革ベルトが採用されていたこともあり、ラグジュアリー感が強くなってしまう傾向にあったわけだが、「オイスターフレックスブレスレット」を採用したことで、スポーティ感が加わりスポーツモデルとして違和感のないデザインに仕上げたことは流石といえる。
オイスターフレックス ブレスレット
オイスターフレックス ブレスレットはロレックス専用ラバーバンドの名称であるが、ロレックスが長年ラバーベルトを採用してこなかったのは、ラバー(人工ゴム)の耐久面に不安があったことが理由であると考えられる。
また、ラバーベルトは耐久性以外にも着用や経年劣化によるひび割れ、摩擦による“てかり”無垢素材においては時計本体の重量に耐えられないことなどがあげれるが、オイスターフレックス ブレスレットの見た目は“ラバーベルト”ではあるもののベルトの芯には超弾性メタルブレード(チタン・ニッケル合金製)が使用され「エラストマー」で覆ったもので、「エラストマー」はゴムのような弾性をもち、柔らかい高分子の素材であり柔軟性はもとより、人肌に触れる部分にも無害、衝撃吸収、他の素材と複合することができるなど優れた素材でもある。またバンドの内側には、特殊な“クッション”状の「エラストマー」が配置され、腕とラバーの密着を防ぐことで安定感が増す構造となっており、縦方向のクッションシステムとして特許も取得しており、オイスターフレックス ブレスレットが初めて登場したのが2015年発表のヨットマスター40 Ref.116655 となり、デイトナでは 無垢素材モデルのみ革ベルトに代わりオイスターフレックス ブレスレットが採用されている。
オイスターフレックス ブレスレットはロレックスにある程度詳しい人であっても、初出が最近ということもあって、「ラバー構造である以上、腕周りの調整はどうするのだろう?」と思われる方もいるのではないだろうか。
オイスターフレックス ブレスレットのバックルにおいては、従来のバックル部の「イージーリンクシステム」によって約15mm程度の変更は容易にできるが、それ以上となるとベルトの変更が必要となる。
ベルトの背面にはアルファベットが記載されており、D=50mm E=55mm F=65mm G=75mm H=85mmと5つのサイズが決められており、例として D+F=165mm(最小)180mm(最大)とベルトの長さにより調整され、基本的にはバックルの形状から6時位置の長さを短いこととし、片側だけの購入も可能(工賃込みで40,000円ほど)なことからメタルベルトがよれて交換するよりもある意味リーズナブルかもしれいない。
モノブロック セラクロムベゼル
もうひとつ本モデルから採用され注目されたのがセラミック製の「モノブロック セラクロムベゼル」であり、従来の無垢モデルやステンレススチールモデルにあっては、高級モデルであるが故、ベゼルの使用時のすれ傷や凹みなどが気になる点であったが、セラミック素材となったことで、それほど気にせず使用できるといえる。
セラミックは耐腐食性と耐傷性に優れ、紫外線による影響を受けにくいなど利点が多く、本モデルでは、タキメーター目盛り(最大時速400マイルまたは時速の平均速度を測定する)にゴールドの微粒子層を蒸着し、PVD加工することで光の加減により光沢のある高級感を演出しつつ高い視認性を実現している。
「ホワイトシェル」ダイヤル 2021年生産終了ダイヤル
シェル文字盤は、名前の通り天然の貝殻を用いた文字盤であり、天然素材であるがゆえ個々の文字盤に違いが現れる訳だが、天然の貝殻は宝石の一種で「半貴石」(半貴石は硬度が7以下の天然鉱石 硬度7以上ではダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド等)に分類されるが、硬度が低いことから衝撃に弱いという欠点がある。
天然素材である以上、人工的に作ることが出来ないこと、デイトナモデルに使用する文字盤にあっては大きめの貝殻を選別する必要があり、「半貴石」は加工難易度が高いこともあって職人が研磨を施し製造するため、大量生産が困難なことから通常文字盤よりも希少性や価格が高く設定されることは理解いただけると思う。
シェル文字盤は、ロレックス スポーツモデルでは デイトナ ヨットマスターに採用されているが、バリエーションは今回紹介するホワイトシェル以外にも、ブラック、ピンク、ブルー、イエローなどのカラーバリエーションが存在するが、大量生産に向かないシェル文字盤であるからこそ市場に出回る数自体が少ない。
本モデルの「ホワイトシェル」ダイヤルは、2023年1月現在生産終了したダイヤルで、シェル文字盤の特徴ともいえる光のあたる角度や見る角度によって毎回違った輝きを見せてくれるだけでなく、インデックスには8ポイントのラージダイヤモンドが配置され、18Kイエローゴールドケースと相まって、華やかでゴージャスなモデルといえる。
ロレックス スポーツモデルの頂点として、デイトナは人気が高く、最新モデルの無垢素材、8ポイントダイヤのホワイトシェル文字盤の組み合わせは美しいだけでなく希少性と資産性は十分といえ、ゴージャスなハイモデルをお探しの方には最適な一本ではないだろうか。